年表から見る!文豪早見表
文豪って呼ばれている人はたくさんいるけど、年表を見ると意外とみんな同じ時期に固まっているんだね。
そうなんだよ。年表を見るとある時期を境に文豪の活躍が目立つようになってきているね。
その1つの理由に明治初期に活版印刷等の印刷技術が生まれ、 後に印刷技術が向上したことが関係していると言われているよ!
江戸時代の頃は、書物は高級品で大量生産もされていなかった時期なので、広く多くの人が持つというより、数少ない本をみんなで読むといった時代だったようです。
現在の印刷技術の基となる、活版印刷が生まれたのが明治時代初期。1970年代以降に印刷技術が発達したことで、印刷物が身近なものになってきたのかもしれません。
この時期を境に、大衆文学の広がりや文豪達の台頭が著しくなりました。
年表をみてみると福沢諭吉が江戸時代後期から活躍していたことがわかるね。福沢諭吉って江戸時代に生まれていたんだ!
66年の生涯で様々な偉業を成し遂げた福沢諭吉は、印刷技術や書籍の普及にも大きく関係があるんだよ!
福沢諭吉のもっとも有名な著書『学問のすすめ』は、1872年から刊行が始まっています。
この「学問のすすめ」。1冊の本だと思われていることが多いですが、実際は17編からなる書物です。
有名な言葉は「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という言葉は、初編の冒頭に書かれています。
福沢諭吉は、当時の日刊新聞にあたる「時事新報」の創設者であり、
現代に近い形の新聞の普及がこの時代から始まりました。
最近、文豪を題材にした映画やアニメをよく見かけるね
そうだね。今だからという理由が著作権にあるんだよ!
今になって文豪の話題が多いのは、当然作品の素晴らしさもありますが、「著作権」とも関りがあります。
著作権法では、著作者の死後70年で著作権の権利が失効します。
70年前となると、1950年頃。
1950年以前に亡くなっている文豪を確認すると、「福沢諭吉」「宮沢賢治」「夏目漱石」「芥川龍之介」等、文豪の中でも有名の著者が並びます。
近年になって、様々な出版社から文庫化されていたり、引用作品等が多いのも納得ですね!
文豪作品というと、「難しそう」と、ネガティブなイメージを抱く方もいると思います。難しい作品もありますが、実はファンタジックなものや読みやすい作品も多くあります。
また思っているより、文章が短い作品が多くもあります。芥川龍之介の「羅生門」なんかだと、文庫ページ10ページ程度なので、気になったら是非読んでみてください。
時代背景とともに作品を楽しむのも1つです。
年表からもわかるように、明治・大正・昭和の激動の時代に書かれた作品だからこそ、人生観、死生観への捉え方が違い、親子・家族・師弟の関係性、政治情勢等が、その時代特有の世界観があります。
作品を通して、その時代を知れるのも魅力の1つです。
文豪作品の中には、出生地と関係の深い作品も数多くあります。有名なのは、宮沢賢治。岩手県の出身ですが「銀河鉄道の夜」や「注文の多い料理店」等作品のモデルとなった場所が県内に沢山あります。
実体験や実在する建物や場所モチーフとした作品も数多くあるので、ゆかりの地と結び付けて作品に触れるのも1つかもしれません。
同じ時代を生きた文豪達。師弟関係があったり、交友が深かったりと、互いに影響を受けあった文豪もいたようです。
芥川龍之介は、25歳年上の夏目漱石の「門下生の一人」と言われていていたり、同世代の志賀直哉と武者小路実篤は、親友だったというエピソードもあります。
また、共に推理小説を書いた江戸川乱歩と横溝正史の交流も興味深いものがあります。
文豪が活躍した時代から年月が経ち、一部著作権の権利が無くなった作品もあります。それにより、WEBサービスなどでも無料で読むことができ、気軽に触れることが出来るようになった、文豪作品。
映画やアニメ、マンガ等、エンターテイメントで文豪を知る機会が増え、今後も増えると思われます。
そんな今だからこそ、読み継がれてきた名著に触れるのも良いかもしれません。
本早見表が「どんな作品があるかな?」「この時代の作品は?」等、文学作品を探す際の一助になればと思っています。
是非、本の世界を楽しんでください。
コメントを残す